○不破消防組合予防査察規程
平成31年2月8日
訓令甲第1号
(趣旨)
第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)について、法令その他別に定めがあるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条 この規程における用語の意義は、法及び不破消防組合火災予防条例(昭和46年3月25日条例第2号。)の例による。
(防火対象物の区分)
第3条 防火対象物(以下「査察対象物」という。)を次のように区分する。
(1) 第1種査察対象物
(2) 第2種査察対象物
(3) 第3種査察対象物
(査察の区分)
第4条 査察を分けて、定期査察、臨時査察及び特別査察とする。
(定期査察)
第5条 定期査察は、第3条第1項各号に掲げる査察対象物について、管轄区域の防火対象物の実情に即し、計画的に行う査察とする。
(臨時査察)
第6条 臨時査察は、消防関係法令等に定める各種の申請等により、消防署長(以下「署長」という。)又は予防課長(以下「課長」という。)が必要と認めた場合において行う査察とする。
(特別査察)
第7条 特別査察は、署長又は課長が火災予防上必要があると認める場合、又は火災が発生したならば人命に危険があると認める査察対象物に対して検査の実施を命じた場合に行うか、特に必要と認めた場合において行う査察とする。
(査察計画)
第9条 課長は、毎年年度末に翌年度の査察方針を定めるものとする。
2 予防係長は、前項の査察方針に基づき、年間査察計画を作成し、署長及び課長に報告しなければならない。
(査察事項)
第10条 査察は、火災の予防又は災害の防止及び火災又は災害に関連する人命の安全を主眼とし、査察対象物の状況に応じ、次の各号に掲げるものの位置、構造、設備及び管理の状況等について行うものとする。
(1) 建築物その他の工作物
(2) 火気使用設備及び器具
(3) 電気関係施設及び器具
(4) 避難をするために必要な施設及び防火戸
(5) 防火対象物点検及び特例認定の状況
(6) 消防用設備及び特殊消防用設備等
(7) 危険物及び指定可燃物
(8) 法第9条の3に定める圧縮アセチレンガス、液化石油ガス、その他火災予防又は消火活動に重大な支障を生じさせるおそれのある物質
(9) 防炎物品の状況
(10) 消防計画、共同防火管理協議事項、予防規程及び消防訓練実施の状況
(11) 防火管理者、防災管理者、危険物取扱者、危険物保安監督者、危険物施設保安員及び危険物保安統括管理者の業務執行状況
(12) 前各号に掲げるもののほか、火災予防上必要と認める事項
(査察執行上の遵守事項)
第11条 査察に従事する消防職員(以下「査察員」という。)は、常に関係法令、その他査察に必要な知識の習得を図り、査察能力の向上に努めるとともに、査察にあたっては、法第4条及び法第16条の5の規定によるほか、次の各号を遵守しなければならない。
(1) 関係者、防火管理者、危険物保安監督者及び危険物取扱者等責任のある者(以下「関係者等」という。)の立会を求めること。
(2) 査察を実施した結果、改善を要求する事項については関係者等に火災予防上の理由を明らかにし、具体的に説明し、指導すること。
(3) 関係者等の民事的事項に関与しないように注意すること。
(4) 査察にあたっては、危害防止に留意するほか、関係者等の業務を必要以上に侵害してはならない。
2 査察員は、査察にあたって次の各号に掲げるところにより、適正かつ効果的な査察を行わなければならない。
(1) 第1種査察対象物又は第2種査察対象物の査察にあっては必要に応じ、建築確認通知書、危険物製造所等の許可書類、その他関係書類の提示を求めるほか、関係者の説明などを求めてその概要、経過を把握するようにする。
(2) 消防関係法令等を携行するほか、必要に応じ査察関係器具等も使用し、検査の確実を期すること。
(事前通告)
第12条 査察のため事前通告を必要と認めるときは、口頭によるもののほか、必要に応じ、事前通告書(様式第1号)により行うものとする。
2 法第16条の5第2項の査察を行う場合は、管轄警察署長と事前にその方法、場所等について密接な協議をして行うものとする。
3 第1項の勧告書が交付されたとき、署長はその経過状況を確認するとともに、勧告事項が早期に改善されるよう、指導しなければならない。
(違反の処理)
第15条 前条による指導、勧告によって改善される見通しのない場合並びに火災予防又は人命安全上危険性の高い違反事実で、早急に改善が必要と認める場合においては、消防長又は署長の承認を得て、別に定めるところにより違反処理することができる。
(資料提出等)
第16条 査察に際し、資料を提出させる必要がある場合は、関係者に対し任意に資料の提出を求めるものとする。
4 前項の規定により交付した保管書は、提出資料を返還の際に返付させなければならない。
5 前第2項の規定による資料の提出があったときは、提出資料経過簿に必要事項を記載し、処理経過を明らかにし紛失又はき損しないよう保管しなければならない。
(査察の結果報告)
第17条 査察員は、査察を実施したときは、その結果を署長に報告しなければならない。
(特異事項等の報告)
第18条 署長は、査察事務に関し重要又は特異な事項があったときは、速やかに消防長に報告しなければならない。
(防火対象物台帳等)
第19条 消防本部及び消防署には、防火対象物台帳を作成し、保管するものとする。
2 査察員は、査察を実施したときは、前項の台帳に必要事項を記載しておくとともに、記載内容に変更があったときは、速やかに訂正する等適切な管理をしなければならない。
(関係行政機関との連絡)
第20条 署長は、査察に関し又は査察の結果待ちに必要があると認める事項については、関係機関等と連絡を図るものとする。
(協力の要請)
第21条 署長は、この規程に関する事項に対し、予防課長に協力を要請することができる。
附則
(施行期日)
1 この規程は、公布の日から施行する。
2 不破消防組合立入検査規程(昭和50年訓令甲第1号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この規程の施行の際、現にこの規程による改正前の様式により作成されている用紙は、この規程にかかわらず、当分の間これを取り繕って使用することができる。
附則(令和3年訓令甲第1号)
この規程は、公布の日から施行する。
別表第1(第3条関係)
査察対象物の区分 | 査察対象物の範囲 |
第1種査察対象物 | 1 特定防火対象物で、次に掲げるもの (1) 定期点検報告の対象となるもの (2) 消防法第36条の対象となるもの 2 非特定防火対象物で、延べ面積が5,000平方メートル以上のもの(政令別表第1第5項ロに規定する寄宿舎、下宿及び共同住宅を除く。) 3 危険物製造所及び給油取扱所 |
第2種査察対象物 | 1 特定防火対象物で、次に掲げるもの(第1種査察対象物を除く。) (1) 消火設備(消火器を除く。)の設置を要するもの (2) 自動火災報知設備の設置を要するもの 2 第1種査察対象物に掲げるもの以外の危険物施設 |
第3種査察対象物 | 1 法第8条第1項の規定により、防火管理者の選任を必要とするもの(第1種査察対象物及び第2種査察対象物を除く。) 2 少量危険物及び不破消防組合火災予防条例別表第8で定める数量以上の指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱う消防対象物。 3 第1種査察対象物及び第2種査察対象物に掲げるもの以外の消防対象物 |
備考
1 この表において「特定防火対象物」とは、法第17条の2の5第2項第4号に規定する特定防火対象物をいう。
2 この表において「定期点検報告」とは、法第8条の2の2に規定する点検及び報告制度をいう。
3 この表において「非特定防火対象物」とは、特定防火対象物以外の防火対象物をいう。
4 この表において「消火設備」及び「自動火災報知設備」とは、政令に規定する設備をいう。
5 この表において「少量危険物」、「指定可燃物」とは、不破消防組合火災予防条例に規定するものをいう。
別表第2(第8条関係)
査察対象物の区分 | 査察回数 |
第1種査察対象物 | 1年に1回以上 |
第2種査察対象物 | 3年に1回以上 |
第3種査察対象物 | 5年に1回以上 |